2025年秋期情報処理技術者試験が終了しました
2025年、秋の情報処理技術者試験が終了しました。
受験された皆さま、お疲れさまでした。
私はというと、今年はちょっと思うところがあって、応用情報技術者試験を受けました。
いや、冷やかしではないです。
ちゃんと真面目に受けて、真剣に取り組みましたよ?
何なら、途中退出もせずに時間いっぱい使い切りましたからね。
で、せっかくなので少し応用情報技術者の体験談をお話しておきましょう。
今まで、応用情報技術者を目指す人には『試験範囲広いからねー』と言ってました。
実際、応用情報技術者試験の午前では、IT戦略からシステム設計、ネットワーク、データベース、セキュリティ、マネジメント、監査にいたるまで、非常に広い分野の問題が全問必答です。
逃げることは叶いません。
ただ、改めて受験してみて思ったのは、知識量だけでなく、体力とスピードも要求される点です。
まず、応用情報技術者試験は、午前が2時間半、午後も2時間半の、計5時間です。
普段の慣れている仕事でも、2時間半も連続して集中することは難しいのに、今からやろうとしているのは試験です。
しかも、多くの人にとっては、自分の力量と同じレベルの難易度を持つ試験です。
仕事と同じような疲弊の仕方ではありません。
これが、午前と午後で来る。
これは中々しんどいと思いました。
高度試験だと、午前Ⅰは大体免除、午前Ⅱ40分、午後Ⅰが1時間半、午後Ⅱが2時間です。
問題の難易度などは当然違いますが、集中し続ける時間は短いです。
普段の私なら、午前Ⅱでウォーミングアップ、午後Ⅰで助走、午後Ⅱで全力疾走という感じで、集中力の分配もできます。
それが応用情報技術者では難しい。
集中力を維持できるかの体力勝負をしかけられているわけです。
次にスピード。
これは解答スピードです。
まず、午前問題は80問。
これを2時間半、つまり150分なので、1問1分半~2分のペースです。
解くのが早い人は問題ないでしょうが、じっくり考えちゃうタイプの人は時間が足らなくなるでしょう。
計算問題なんかもあるので、ちょっと検算してたらすぐに1分2分消費してしまいます。
あと、やっぱり分野を横断して出題されるのは厳しいです。
私は一応高度試験全区分合格済みなので、どの分野でも大体分かりますが、これから応用情報技術者を目指していこうという人にとっては、必要とされる知識量が多すぎます。
合格点が60点とはいえ、試験対策をしていないと、まず落とされるでしょう。
それぐらい、出題範囲の広さは脅威となります。
少し話がそれました。
午後問題の話もしておきましょう。
まず、問1がセキュリティの分野で必答。
これはもう、今後も変わらないでしょう。
ITに携わるなら、どんな仕事でもセキュリティは必修。
ここに手間取るようでは、応用情報技術者は名乗れません。
で、残り4問を各分野から選択するのですが、応用情報技術者に挑む人は選択した4問で時間ギリギリだと思います。
試験時間は2時間半、つまり150分。
その間に、必答の問1+4問選択=5問解くわけですから、1問当たり30分です。
これは、その分野の仕事をしている人でなければ、ギリギリだと思います。
参考までに、私が問題を解くスピードは、15分~20分です。
高度試験に受かってるレベルの人でも、それぐらいはかかります。
もっというと、だいたい問題文をちゃんと読むと10分~15分ぐらいかかります。
つまり、残り15分~20分です。
答えがパッと思いつくなら十分な時間ですが、挑戦レベルでは難しいでしょう。
記述式問題もありますので、あーだこーだと考えてしまうと、5分ぐらい軽く飛びます。
そんな感じで、応用情報技術者試験を受けた感想としては、『知識量×体力×スピード』の3点が大事だと思いました。
『時間を測って過去問しろー』とは言っていましたが、これはちゃんと2時間半かけて全問解く訓練もやらないとダメですね。
慣れていないと体力切れを起こしそうです。
それと、改めて受験した結果感じた勉強のコツとしては、やはり得意分野をしっかりと作るのが大事だと思いました。
選択問題の選択方法などを聞くと『一通り読んでみて簡単そうなヤツ』とか『監査が文章問題ばっかりで常識で解けそう』とかいう感想を耳にしますが、私の感覚としては違うかなと思いました。
そのやり方だと難しめの問題が出たときや、配点が高そうな記述問題の答えが浮かばないときに詰んでしまいます。
一発最高得点が出たときに受かればいいという「運ゲー」が好きなら止めはしませんが、安定して加点できません。
そうではなく、例えば私は、事前に過去問を解いて、いくつか分野の候補を挙げていました。
例えばこんな感じです。
◎ :システムアーキテクチャ、情報システム開発
○+:データベース、組込みシステム開発
○ :プログラミング
○-:ネットワーク
さすがに、高度試験に受かっているので、どの分野でもある程度加点できますが、この表が、私が事前に想定した「得意分野」です。
このように、得意分野を決めておけば、そこに勉強のリソースを割くことができます。
下手に経営戦略やシステム監査に手を出して付焼刃の知識を手に入れるより、全然、安定すると思います。
というわけで、長くなりましたが、応用情報技術者試験を受けました、というお話でした。
いやあ疲れました。
しばらくは試験はいいかな……と思いたいところですが、そうもいきません。
今年から、試験のオンパレードなのです。
先月、ITコーディネータの筆記試験に受かりましたが、今月は応用情報技術者試験。
来月は難関、技術士一次試験。
来年に入ってからは、ITコーディネータの実地研修、技術士二次試験(論文)、技術士二次試験(口述)、中小企業診断士、新方式(CBT)でのシステムアーキテクト試験と、目白押しです。
このほかにも、システム監査人協会の研究発表や情報処理安全確保支援士の講習もあります。
G検定とかも取りたいです。
もう、勉強、勉強、and、勉強。
息つく暇もありません。
さすがにそろそろ、スキルレベルを維持する限界に近付いている気がします。
資格を取るのも、維持するのも、楽じゃないですね。
それでは、解答スピードに年齢を感じ始めた、山本慎一郎でした。